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亡き母を偲ぶ(1)
2008-08-13 Wed 21:10
市会議員が側溝の工事をすると、我が家に来て言ってきた。

工事は西から東へ流れる側溝を、反対に東から西へと逆流させるものだった。

側溝と我が家の塀は一体となており、側溝の工事は当然、塀に影響を及ぼす。

しかも東西の高低差で雨水や生活廃水がマスに流れ込むものを、何でまた反対に低いところから高いところへ逆流させて、流し込むのだろうか。

お袋は納得できず、市会議長のところへ相談に行った。

自分の言うことに無理があるのか、議員の言うことに無理があるのか。

すぐさま、市の土木部が現地調査して、議員に側溝工事が無理だと伝えたのだろう。

議員がすぐにすっ飛んできて、お袋に言い訳ばかりする。

「役に立たない議員」との悪評が立つのを恐れたのか、その日を境に、議員はお袋にご機嫌取りばかりするようになった。

街で顔を見れば、飛んで来て挨拶。

町内の行事で見つければ、真っ先にお袋に挨拶。

親父が市広報誌に俳句を投稿すれば、議員は「私が推薦した」と胸を張る。

この議員は、どうもお袋の性格が分かっていない。

そんなことをしても、お袋が喜ぶわけがない。

えこひいきは結構、公明正大にやってもらえればいい、というのがお袋の考えだろう。

この議員の態度を見て、公職についている有力者や部落のボスたちまでもが、お袋に一目置くようになった。
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